


工場やオフィスビルなど、さまざまな施設で用いられている冷却塔。
特に工業分野や空調分野で欠かせない存在です。
本メディアでは、冷却塔に関する情報を専門的に提供し、おすすめの冷却塔メーカーや選び方のポイントを詳しくご紹介します。

冷却塔とは、内部に貯めた熱をもつ水(冷却水)を外気に触れさせ、蒸発させることで冷やす装置。
『クーリングタワー』とも呼ばれ、上部から熱を放出する構造になっています。
冷却塔はビルや商業施設、工場など、熱交換や冷却が必要な施設に設置されています。
特に放熱や冷却が必要な機器と組み合わせて利用するのが一般的です。

冷却塔は、水が蒸発する際に周囲の熱を奪う気化熱の仕組みを利用しています。
冷却塔の上部にはファンが設置されており、気化熱が上へと逃げる構造に。そのため冷却塔内部に熱がこもることはありません。
冷却塔は、大きく開放式と密閉式の2種類に大別できます。これらは冷却のプロセスが異なるほか、メリット・デメリットにも違いがあります。
用途の向き不向きも異なるため、導入の際は違いを把握することが大切です。
開放式冷却塔は、冷却水と外気が直接触れ合うことによる「蒸発冷却」の冷却塔です。設備の側面から外気を取り込める構造により、高い冷却効率を実現しています。
冷却塔の構造はシンプルで、設備もコンパクトにまとめられるのがメリット。
導入コストを抑えられるメリットもありますが、周囲の環境によっては水が汚れやすく、定期的なメンテナンスが必要となる場合があります。
密閉式冷却塔は、冷却水が銅管コイル内を通る構造の冷却塔。冷却水は銅管コイル内に密閉されているため、外気と直接触れ合うことはありません。
空冷・アディアバティック・ハイブリッド・蒸発冷却と豊富な方式があり、冷却水の温度条件や地域の気候にあったものを選択可能。
また冷却水が汚れにくく、付帯設備のメンテナンス頻度を低減できるのもメリット。
一方で間接冷却のため、開放式と比べてサイズも大きく、導入コストが高くなる場合があります。
冷却塔に関する基礎知識をまとめました。
冷却塔とチラーの違いや価格のほか、CTI認証やフリークーリングについても徹底解説。
冷却塔について知りたいことがある際にお役立てください。
冷却塔は主に「外気を利用し冷やす」ことに特化しており、熱を効率的に放出する役割を果たします。
一方、チラーは対象物の温度を一定に保つための設備であり、外気湿球温度以下の冷水が必要な場合にも必要となります。
エリミネーターとは、上部から排出される空気中の水滴の飛散を抑える装置です。
ジグザグ状など複雑な内部構造になっており、冷却水の飛散を効果的に抑えることで、装置の節水に貢献します。
CTI認証とはアメリカの冷却技術研究所が制定した認証を指し、国際的に広く認知されています。特に冷却塔の熱性能に関する信頼性を示し、冷却塔が製造元の仕様通りに動作することを保証。
認証を取得した製品は、適切な環境下で高いパフォーマンスを発揮することが評価されています。
フリークーリングは、外気温が低い時期に冷却塔のみで設備に冷却水を直接供給する方法です。
動力の大きいチラーを使用しないため、特にデータセンターや半導体工場等の大きな熱負荷が発生し続ける施設は大幅な省エネ効果が期待できます。
冷却塔の価格は、仕様や冷却能力によって大きく異なります。
安価なものは数十万円、高価なものは数千万円に達するため十分な予算を確保することが重要です。
また、導入後には電力費や水道費等のランニングコストが発生する点も考慮する必要があります。
ファンの適切な制御によって温度をコントロールできるため、冷却塔において欠かせないパーツです。ただし、ファンのないエゼクタ式という冷却塔もあります。それぞれの違いや仕組みについて把握したうえで、環境・用途に合う方式を選ぶことが大切です。
冷却塔はファンの風切り音やモーター音、水の落下音など、複数の要因で騒音が発生します。
設置場所の工夫、防音壁や消音マットの導入、防振架台の採用による振動抑制など、多角的な対策が有効です。
静音型冷却塔やシロッコファンを採用した製品も登場しており、騒音に配慮すべき施設にも導入しやすくなっています。
高静圧型冷却塔は、長距離のダクトや消音器などを接続しても安定した風量を確保できる冷却塔です。
屋内や地下といった設置制約のある場所にも対応できるため、設置自由度が高く、景観対策や静音性の確保にも有効です。
高静圧ファン(シロッコファンなど)の採用により、従来型では対応が難しかった複雑な設計にも柔軟に対応できます。

全国には多くの冷却塔メーカーがありますが、取り扱う冷却塔の種類や製品は異なります。メーカーによって強みや得意分野にも差があるため、各社の違いを把握することも重要。
ここでは、特徴の異なる3つの導入施設別におすすめの冷却塔メーカーをご紹介。ぜひ、メーカー選びにお役立てください。

さまざまな業界の課題解決に貢献する冷却塔を販売するメーカーを一覧で紹介。
詳細ページでは各冷却塔の特徴、基本情報もまとめているので、自社のニーズに合ったメーカーを検討する際の参考にしてください。
| 会社名 | 株式会社神鋼環境ソリューション |
|---|---|
| 本社所在地 | 兵庫県神戸市中央区脇浜町1-4-78 |
| 公式HP | https://www.kobelco-eco.co.jp/ |
| 会社名 | 三菱ケミカルインフラテック株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都千代田区丸の内1-1-1 パレスビル |
| 公式HP | https://mchem-infratec.com/ |
| 会社名 | Evapco,Inc. |
|---|---|
| 本社所在地 | 5151 Allendale Ln, Taneytown, Maryland 21787, US |
| 公式HP | https://www.evapco.com/ |