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オフィスビル・商業施設向け冷却塔の選び方

オフィスビル・商業施設

多くの人が行き交うオフィスビルや商業施設において、来館者やテナント従業員へ快適な空間を提供するために空調設備は欠かせません。その巨大な空調システムを裏で支え、建物全体から集められた熱を効率よく処理しているのが冷却塔(クーリングタワー)です。

産業用の工場などとは異なり、これらの施設では人の出入りや季節・時間帯によって空調の負荷が大きく変動します。

ここでは、オフィスビルや商業施設に冷却塔を導入・更新する際に意識しておきたいポイントを、立地や運用の事情とあわせて解説します。

オフィスビル・商業施設で
冷却塔が重要になる理由

大規模なオフィスビルやショッピングモールなどでは、施設内を一括して空調するセントラル空調(中央熱源方式)が採用されるのが一般的です。地下や機械室にある冷凍機で冷水を作り、それを各階へ循環させて冷房を行います。このとき、冷凍機が熱を奪う過程で発生した排熱を屋外へ捨てる役割を担うのが冷却塔です。

施設内の温度や湿度が適切に保たれないと、オフィスでは業務効率の低下、商業施設では客足や滞在時間の減少につながるおそれがあります。季節の変化や、平日・休日の来館者数の違いによる負荷変動へ柔軟に対応できる仕組みが求められます。

屋上や敷地内の限られたスペースに設置されるケースが多く、景観への配慮や近隣の建物との距離の近さも考慮しなければなりません。快適な室内環境を維持しつつ、ランニングコストを適正に抑えるためにも、建物の規模や用途に合った設備を選びましょう。

導入時に押さえるべき4つのポイント

こうした施設に冷却塔を導入・更新する際は、以下の観点を軸に検討を進めましょう。

  • 負荷変動に対応できる運用効率
  • 周辺環境への配慮(騒音・振動対策)
  • 限られたスペースへの設置しやすさ
  • 衛生管理と周辺への飛散防止

負荷変動に対応できる
運用効率

オフィスビルや商業施設では、朝夕の出勤・退勤時間帯や、休日の混雑状況によって空調の利用状況が大きく変わります。常にフル稼働するわけではないため、ピーク時の能力だけでなく、負荷が少ない状態(部分負荷)のときでも効率よく稼働できる設計を取り入れることが有効です。

インバーター制御などでファンの回転数を最適化できれば、無駄な電力や水の使用を抑えられ、長期的な運用コストの削減に貢献します。

周辺環境への配慮
(騒音・振動対策)

都市部や住宅地が近いエリアに建つ施設では、設備から発生するファンの稼働音や水しぶきの音が、近隣トラブルの原因になることがあります。特に飲食店や映画館が入る複合施設など、夜間まで空調が稼働する場合は注意が必要です。

低騒音型モデルの選定や、防音壁・防振架台の併用など、周囲の環境に応じた対策を組み込んでおきましょう。

限られたスペースへの
設置のしやすさ

地価の高い都市部のビルや、屋上を庭園や駐車場として有効活用する商業施設では、設備に割けるスペースがどうしても限られてしまいます。そのため、設置面積を抑えたコンパクトな冷却塔や、複数台を連結して敷地形状に合わせたレイアウトが組める製品が採用されるケースが多い傾向にあります。搬入経路の確保や、将来的なメンテナンス時の作業スペースまであらかじめ想定して配置を決めましょう。

衛生管理と周辺への飛散防止

不特定多数の人が集まる場所であるため、レジオネラ属菌の繁殖を防ぐための継続的な水質管理が求められます。また、風の影響などで冷却水が外部へ飛び散る(キャリーオーバー)と、近隣の建物や通行人に迷惑をかけるおそれがあります。

清掃や点検がしやすい構造のものや、水の飛散を抑える部品(エリミネーター)を備えた製品を選びましょう。衛生リスクや近隣への環境リスクを減らしやすくなります。

空調用途における開放式と
密閉式の使い分け

冷却水が外気に直接触れる「開放式」と、配管内を密閉した状態で循環させる「密閉式」。基本的な特徴は工場などの産業用途と同じですが、空調用途ならではの選定基準があります。

方式 特徴と空調用途での傾向 向いている施設
開放式 構造がシンプルで初期費用や設置スペースを抑えやすい一方、外気の汚れを取り込みやすいため定期的な清掃が必要 一般的なオフィスビル、導入コストや屋上の省スペース性を重視する施設、保守体制が組める施設
密閉式 冷凍機などの設備汚れを防ぎやすい一方、設置サイズや初期費用が大きくなりやすい 省エネ空調機器を導入する施設、清掃の手間を減らして長期的な運用コストを抑えたい施設

都市部の施設で重視される
「環境配慮」や「形状」による種類

オフィスビルや商業施設は、住宅街や隣接するビルとの距離が近い都市部に設置されることが多いため、上記の冷却方式に加えて、周辺環境への配慮やメンテナンス性に特化した以下のバリエーション(種類)もよく検討されます。

低騒音型・超低騒音型

ファンの形状を工夫したり、回転数を制御したりすることで、運転音や水しぶきの音を大幅に抑えたモデルです。閑静な住宅街が近い場所や、ホテル・映画館などが併設された複合型商業施設など、静粛性が求められる環境で必須となるタイプです。

白煙防止型

冬場など外気が冷たい時期に、冷却塔から吹き出す排気が冷やされて白い湯気(白煙)が発生することがあります。無害な水蒸気ですが、「火事の煙ではないか」「有害なガスではないか」と近隣住民の誤解やクレームにつながるケースも少なくありません。

そのような事態を未然に防ぐため、排気を加熱して湿度を下げる仕組みを備えたのがこのモデルです。

クロスフロー型とカウンターフロー型

かつてのビル空調では、設置面積を抑えやすいカウンターフロー型(丸型など)が多く見られましたが、現在では内部のスペースが広く、運転中の点検や清掃が容易なクロスフロー型(角型)が国内のスタンダードとして広く採用されています。

まとめ

オフィスビルや商業施設への冷却塔導入では、空調負荷の変動への対応力や、都市ならではの騒音・白煙対策といった環境配慮、そして継続的な衛生管理が重要な判断軸となります。

建物の用途や立地条件によって適した仕様は変わるため、空調用途での導入実績が豊富なメーカーへ相談し、運用実態に即した提案を受けることが近道です。長期的なメンテナンス性や省エネ性も加味しながら、施設に合う設備の検討を進めてください。

導入施設別で選ぶ
冷却塔メーカー3選
イメージ

全国には多くの冷却塔メーカーがありますが、取り扱う冷却塔の種類や製品は異なります。メーカーによって強みや得意分野にも差があるため、各社の違いを把握することも重要。
本メディアでは、特徴の異なる3つの導入施設別におすすめの冷却塔メーカーをご紹介しています。

導入施設別 おすすめの メーカー 3

データセンターやオフィスビル・商業施設、発電所など、さまざまな施設で利用されている冷却塔。以下ではおすすめの冷却塔メーカーをご紹介します。各社得意とする施設は異なりますので、自社に合ったメーカー選びにお役立てください。

データセンターや
半導体工場への導入なら
日本ビー・エー・シー
日本ビー・エー・シー
引用元:日本ビー・エー・シー公式HP
(https://bacj.co.jp/)
おすすめ理由

常時熱負荷が高い施設を
効率的に冷却

設計仕様どおりの性能を保証する「CTI認証」取得製品をラインナップ。
想定どおりの運転が保証された品質安定性で、データセンターや半導体工場などの温度管理が厳しい現場での温度管理の安定化を実現します。
その効率的かつ安定した冷却システムにより、196ヶ国への導入実績(2024年11月15日調査時点) を誇ります。

※参照元:日本ビー・エー・シー公式HP
(https://bacj.co.jp/)
オフィスビルや
商業施設
への導入なら
荏原冷熱システム
荏原冷熱システム
引用元:荏原冷熱システム公式HP
(https://www.ers.ebara.com/)
おすすめ理由

周辺環境に配慮した、
静音・低振動の冷却塔を提供

国内を中心に「梅田阪急ビル」「横浜赤レンガ倉庫」などの商業施設や、住宅地に隣接する施設にも多数導入されています。
冷却塔は静音設計や低振動の遠心ファンを採用し、周辺環境に配慮した施設運営を実現。
ユニット搬入型の製品も取り扱っており、限られたスペースへの設置や短期間での導入が求められる施設にも対応しています。

※参照元:荏原冷熱システム公式HP
(https://www.ers.ebara.com/cases/)
発電所や
製鉄所への導入なら
新日本レイキ
新日本レイキ
引用元:新日本レイキ公式HP
(https://www.reiki-ct.co.jp/service/)
おすすめ理由

塩害や高温高湿などの
過酷な環境下に対応

耐腐食性に優れたFRPや耐食鋼材を採用し、高温・高湿環境に求められる耐久性を備えます。
環境や用途にあわせ現地組立型の冷却塔を提供するほか、タービン冷却や製鉄プロセスの温度管理など、大規模施設ならではの冷却ニーズに対応。
国内の発電所や製鉄所などへ大型冷却塔を導入した実績は2,150基以上(2025年1月24日調査時点)にもなります。

※参照元:新日本レイキ公式HP
(https://www.reiki-ct.co.jp/works/)
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